時間や場所を選ばない"どこでもテレビ" ワンセグ

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時間や場所を選ばない
"どこでもテレビ"
この夏「ワンセグ」に大注目



 この4月からスタートした地上デジタルテレビ放送「ワンセグ」。実際の放送を見てはいなくとも、このキーワードを耳や目にしたユーザーは多いだろう。ワンセグは携帯電話やカーナビなどのモバイル機器向けに開発された地上デジタルテレビ放送だ(詳細はカコミ参照)

 現段階でワンセグの放送内容は、通常の地上デジタル放送と同じだ。電波の届く場所であれば、どこでも視聴可能という点が最大の特徴といえるが、これだけではアナログテレビチューナーを搭載した既存の携帯電話やカーナビなどと同様と思うかも知れない。

 ワンセグはこれに加えて、デジタル放送ならではの次のような特徴を持っている。
 ①クリアで安定した画質
 ②データ放送や字幕への対応
 ③携帯電話で視聴しても通信料金がかからない
 ④通信と融合した放送サービス
 ⑤電池消費量の少なさ
 ⑥チューナー搭載機器のジャンルの多さ
 以下、これらについて詳細に見てみよう。

 


ワンセグならではの6ポイント

 まず①のクリアで安定した画質であるが、読者の中には携帯電話でアナログテレビ放送を視聴した経験を持つ方も少なくないだろう。その際、画質はどうだっただろうか。多分、満足できなかった方が多いのではないだろうか。アナログ放送の場合、かなり理想的な電波環境で受信しなければ、ノイズが入ったり砂嵐画面になることが多いからだ。
 だが、デジタル放送はアナログ放送とは比べものにならない安定した受信が可能であり、走行中の電車内などでもクリアな映像を楽しむことができる。

 もちろん、電波を受信して楽しむ機器だけに、どこでもいつでも必ず高画質というわけにはいかず、電波状態が悪い場所では画像が止まることなどもある。それにしても従来のアナログテレビ放送との比較では比べものにならない安定した映像を楽しめることは確かである。
 ②のデータ放送や字幕対応も、デジタル放送ならではだ。ワンセグの字幕&データ放送は小型画面での再生を前提としており、文字等の見やすさを考慮。通常のテレビ向けのものとは異なる。番組に関連した内容や、ニュース・天気・交通情報など番組から独立した内容が提供される。天気や交通などの情報を手軽に入手できるのはデジタル放送ならではの利便性といえる。

 しかも、こうしたデータ放送は地上デジタル放送の中のサービスの1つであるため、③の通信料金がかかることもない。もちろん番組自体の視聴も、基本的には無料である(NHK受信料については、すでに家庭で受信契約をしている場合は新規契約の必要はない。受信契約をしていない世帯でワンセグ受信機を購入した場合は受信契約が必要)。

 また、④の携帯電話の通信機能を応用した双方向サービスが計画されており、クイズ番組などへ参加することも可能になる。見るだけでなく、参加できるテレビ放送はデジタルならではだ(通信機能を利用した場合は別途通信料金が必要)。

 ⑤の電池消費量は、携帯電話やPDAなどのモバイル機器で視聴する際の気になる点。テレビだけに電池を食われて、肝心の通信機能が使えなくなっては意味がないからだ。だが、これもアナログテレビチューナー付きの携帯電話との比較では大幅に改善されている。
 アナログ付き携帯でテレビを視聴した際は、フル充電して1時間程度であったが、ワンセグではボーダフォンの905SHが4時間の連続視聴を可能にしている。今後さらに開発が進めば、視聴可能時間はさらに大幅アップすることが確実であろう。

 最後に⑥のチューナー搭載機器の多さもワンセグならではの特徴だ。携帯電話、ノートパソコン、ポータブルDVDプレーヤー、ポータブルオーディオプレーヤー、そしてカーナビゲーションなどと、モバイルにジャンル分けされるデジタル機器において、続々と登載モデルが発売されている。テレビ放送といえばこれまでは部屋の中で見るものと相場が決まっていたが、ワンセグの登場がテレビ視聴の新たな1ページを切り開いたことは確かだ。
 ドライブや通勤・通学、そして旅行、あるいはビジネスの合間にと、テレビの視聴シーンは大きく変わることになる。



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「ワンセグ」って何?

 地上デジタル放送は、1つの放送局が持つ周波数を13のセグメントに分割し、放送タイプによってセグメントを組み合わせて放送している。ハイビジョン放送は12セグメントを使い、スタンダード放送なら4セグメントを使っている。
 そして13のセグメントのうち、12は通常のテレビ向け放送に使っているが、1セグメントだけはモバイル機器向けの専門放送を行なうことから「ワンセグ(1セグ)」と命名されたわけだ。
 解像度は横320ドット×縦180ドットと高くはないが、画角は16:9とハイビジョン放送と同じだ。その上で、簡易な情報処理や低消費電力など、携帯・移動体端末では必須の条件を満たしている。
 2006年4月1日時点で関東圏、東海圏、近畿圏、及び13の県の放送局が放送を開始し、本年12月までに全国の放送局で開始する計画だ。各地域の放送開始時期は(社)地上デジタル放送推進協会のホームページまで。http://www.d-pa.org/index.html

●ワンセグの主な仕様
解像度  横320ドット×縦180ドット
コマ数  15フレーム/秒
画面サイズ  16:9
圧縮形式  H.264
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