地デジから薄型大画面テレビ、レコーダーまで 「ハイビジョン」徹底ガイド!~1.地デジはどこがすごいの?

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ハイビジョン、フルスペックハイビジョン、フルHD――。デジタル放送を視聴できるエリアが広がると共に、こうした言葉を耳にする機会が増えてきた。「デジタル放送って、全部ハイビジョンでしょ」といった誤解もあるようだ。そこで、今回は“ハイビジョン”を徹底解説しよう。ハイビジョンとよく聞くけど、実はよく分かっていない――。そんなユーザーは、ぜひこの特集で知識を深めてほしい。大画面テレビや録画機選択の役にも立つはずだ。

大画面特集
「ハイビジョン放送」丸ごとガイド

◎地デジは、どこがすごいの?

 “ハイビジョン放送”とは、NHKが開発した高画質な放送技術のことで、別名「HDTV(ハイ・ディフィニション・テレビジョン」とも呼ばれている。最大の特徴は、標準放送(現在のアナログ放送:NTSC方式)に比べて圧倒的に高精細で美しいテレビ放送を視聴できることだ。
 表1はハイビジョン放送と標準放送の違いをまとめたもの。解像度で約6倍、走査線数で約2倍もハイビジョンが優れる。アナログ標準放送は、1画面を2度に分けて表示するインターレース方式。これに対し、ハイビジョンは全画面を1度の走査で表示するプログレッシブ方式を採用している。アナログ放送のような、ゴースト(映像が2重に映る現象)も発生しない。こうした特徴から、ハイビジョン放送では美しい映像を楽しめるわけだ。
 また、ハイビジョン放送では音声情報が5.1chで提供される。サラウンドシステムなどと組み合わせれば、さらなる臨場感を味わえる。
 最近、フルハイビジョンやフルHDなどの言葉を耳にするが、これは受信機(テレビ)側の都合による呼称(18ページに詳述)。デジタル放送でハイビジョンといえば、解像度1920×1080や走査線1125本といった規格でオンエアされる本来のハイビジョン画質のことだ。
 

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06年末には全国で視聴可能
 このハイビジョン放送を視聴できるのが、2003年末に東名阪の3大都市圏を皮切りに始まった地上デジタル放送(以下、地デジ)。高精細映像の他、データ放送や双方向サービス、字幕・解説表示など多機能放送を楽しめることは周知の通りだろう。
 現在、地デジを視聴できるエリアが急速に広がっている。全国の地デジ開局状況を表2にまとめた。一部の先行局による放送開始も含め多くの都道府県で視聴可能。少なくとも2006年末には、すべての県庁所在地等で地デジがスタートする予定だ。地上デジタル放送推進委員会によると、06年末には全世帯数の8割を超える約3850万世帯が地デジを視聴できるという。
 さらに、地デジ以外にも、BSデジタルや110度CSデジタルといった衛星放送でもハイビジョン番組を放送している。実は、高精細なハイビジョン放送を楽しむ機会は、思っている以上に多いのである。
 ただし、デジタル放送がすべてハイビジョン放送というわけではない。例えば、地デジでハイビジョン映像の番組は各局とも全体の6割といった状況で、それ以外は標準放送と同じだ。衛星放送では、NHKのBSデジタルがハイビジョンを主流に一部で標準映像を放送しており、110度CSは従来の標準映像をメインに、映画やドキュメンタリーといった人気チャンネルでハイビジョン化を進めている。
 これらは放送局側の撮影機器がハイビジョン用への移行段階にあることなどが要因で、「今後、ハイビジョン化率は確実に高まる」(関係者)とのこと。標準映像といっても、アップコンバート(標準映像をハイビジョンに変換すること)される。本来のハイビジョン映像には劣るが、アナログの標準映像に比べれば高画質で放送を楽しむことができる。
 同じハイビジョン放送でも、実は高画質の度合いは違う。これは転送レート(*1)の関係によるものでBSデジタルが24Mbps、地デジが17MbpsとBSの方がやや勝っているのだ。BSにはNHK BS hi(大相撲や高校野球)やデジタルWOWOW(スポーツや映画)など魅力的なハイビジョン番組を持つ放送局がある。



ハイビジョンは大画面で
 では、デジタル放送を見るために必要なハードを確認しておこう。各機器の接続イメージを図に示した。
 まず、最低限必要なものは、デジタルチューナーとUHFアンテナだ。チューナーに関しては、STB(セットトップボックス)型と呼ばれる外付けタイプ、あるいはチューナー内蔵テレビやDVDレコーダーのいずれかがあればいい。なお、すでにUHFアンテナを利用しているエリアであっても、アナログとデジタルでは放送波を発信するテレビ塔が違うケースもあり、正確な方向へのアンテナの再設置が必要な場合もある。
 また、地域のCATV(ケーブルテレビ)が対応していれば、CATVで地デジを視聴できる。地デジ対応のSTB型チューナーを選択することで受信可能だ。デジタル放送未開局エリアや難視聴地域などのユーザーは地元CATV局に問い合わせたい。
 ところで、地上テレビ放送のデジタル化に伴い、現行のアナログ放送が2011年7月24日に終わることを知っているだろうか。まだ先のように思えるが、実は5年しかない。「今使っているアナログテレビでは番組は見られなくなるの」といった疑問が湧くが、問題はない。アナログ放送終了後であっても、図の②と③のいずれかのパターンで今のテレビを継続利用できる。
 ただし、映像を通常の標準画質でしか見られないなど、現在使っているテレビの性能や機能によってデジタル放送のメリットは制限される。テレビ側にD3以上の端子が搭載されていれば、デジタル放送でハイビジョン画質の映像を楽しむことは可能だ。
 とはいえ、ハイビジョン放送の醍醐味は何といっても高精細な映像美。できれば、薄型大画面テレビで楽しみたいものである。

(*1)転送レート:1秒間に送り出すことのできる情報量。数値が高いほど高画質な映像を再現できる
 

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■地デジの視聴に必要な機器接続イメージ

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